行き方日本のスペインに対するイメージと言うとアンダルシア地方を中心とする南部のイメージが強いのですが、スペイン人と結婚し、スペインに住む私のおすすめは、南部よりもスペイン北部です。
北部西に位置する「アストゥリアス(Asturias)」地方は、酪農とりんご栽培が盛んな緑豊かな山側と、美しい海岸沿いの街やビーチなど、山と海、2つの魅力を持ち合わせた土地です。
私も、家族旅行で訪れましたが、海と山の大自然はもちろん、食事とお酒(りんご酒)も美味しく、また戻りたい旅先です。
そんな、スペインの秘境「アストゥリアス」への、おすすめの行き方を、値段、所要時間と一緒に解説します。
日本からスペインへの飛行時間
直行便は、マドリードと成田間を週3回のみイベリア航空が運行しているのみです。
スペイン旅行先として大人気のバルセロナと日本をつなぐ直行便はなく、現状の直行便フライト数からも、スペインへ旅行するには、必ずどこかの空港を経由する経由便が主流となります。
平均的に、西ヨーロッパ経由で15時間から18時間。中東経由で18時間から22時間となります。
乗り継ぎと搭乗時間の観点から、おすすめは、ドイツ経由、スイス経由、ヘルシンキ経由です。乗り換え時間が短めの便が多く、空港の移動も楽に行え、無駄が少ないです。
スペインへの直行便が少ないことから、アストゥリアス空港へ直接、到着する場合は、2回の乗り換えが必要な航空券が一般的です。イベリア航空の<マドリード成田>直行便を利用すれば、乗り換えは1回で済みます。
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車で「アストゥリアス」へ
時間に余裕があるのなら、車でのスペインの旅がおすすめです。日本と違い、全てが有料高速道路ではないので、高速費用はわずか(もしくはゼロ)でスペイン国内の移動が可能です。
途中、移り変わる景色を眺めたり、郷土料理を楽しみながら旅行するのは、贅沢な旅行スタイルでもあります。
途中、大きな湖のエリア(写真)を通過します。そんな景色を眺めるのも、気持ちが良いものです。
アストゥリアスに入る手前に、高速代金13.5ユーロの支払いが必要となります。
他に無料のルートもあるようですが、遠回りになります。せっかくの旅行ですので、無料を目指して遠回りを頑張る必要はないでしょう。
ガソリンの値段は1リットル当たり、ディーゼルで約1.1ユーロ。普通のガソリンで約1.3ユーロです。(2018年5月9日現在)
マドリードから車で
マドリードから5時間半。朝早く出発すれば、ランチタイムには間に合います。特に、スペインのランチタイムは14時からなので、ランチを逃すことを心配しないで良さそうです。
バルセロナから車で
バルセロナから9時間。朝に出発すれば、夕方には到着するでしょう。途中に1泊するのなら、少し、遠回りになりますが、美食の街「サンセバスチャン」を経由しても、面白いドライブの旅になるでしょう。
電車で「アストゥリアス」へ
アストゥリアスへ電車で行くには、マドリードを経由する必要があります。
マドリードまでは、スペインにはAVEと言う、日本で言う新幹線レベルの特急列車で主要都市が繋がっています。
マドリードからの移動の場合、航空券が高い場合は電車での移動がおすすめです。
それ以外の年の場合、電車での移動はかなり時間がかかるので、飛行機での移動がおすすめです。
スペインの電車はrenfeで運営されています。チケットや出発時刻は、renfeサイトから調べることができます。
マドリードから電車で
マアストゥリアスの首都Oviedo(オビエド)まで、電車で約5時間。1日2本運転されています。
電車チケットは、購入タイミングや旅行時期によって、かなり開きがあります。片道20ユーロから50ユーロぐらいが相場のようです。一番多いのは、30ユーロ代のチケットです。
飛行機の1時間に比べて、時間はかかりますが、空港に行ったり搭乗手続き準備をする時間を考えると、電車の方が使い勝手が良い可能性があります。
電車が好きな方で、景色を見ながら旅をしたい人には、おすすめです。
バルセロナから電車で
バルセロナからの場合は、一度、マドリードに出る必要があり、AVE特急で、マドリードまで約2時間半。
マドリードで乗り換えし、アストゥリアスに向かうことになります。乗り換えも入れると約8時間。
マドリードに立ち寄るなら良いのですが、それ以外なら飛行機の方がおすすめです。
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飛行機で「アストゥリアス」へ
マドリード以外の都市からの移動の場合は、飛行機の移動がおすすめです。
アストゥリアス空港と結ばれている都市は、以下の通りです。イビザやマリョルカなどの夏の観光地は、夏のみの就航となっている都市もあるので、注意ください。
航空券費用は、時期や購入タイミングでかなりの開きがあります。マドリードやバルセロナの主要都市からの場合、片道30ユーロ以下で購入できる時もあれば、片道60ユーロする時も。
- アリカンテ
- セビリア
- マドリード
- バルセロナ
- ランサローサ
- イビザ
- グラナダ
- バレンシア
- ノルテ(テネリフェ)
- スール(テネリフェ)
- マオー
- パルマ・デ・マリョルカ
- フエルテンベントゥラ
- ラス・パルマス
バルセロナ
飛行時間1時間半
イベリア航空、ブエリング航空から直行便(2〜3便/日)
バルセロナからアストゥリアスは遠いので、途中の立ち寄りを目的にしない旅なら、飛行機がおすすめです。時間と費用の無駄がありません。
マドリード
飛行時間1時間10分
イベリア航空から直行便(6〜7便/日)
前述の通り、空港までに移動や搭乗手続きなどを考えると、最終的には電車よりも、やや時短な程度でしょう。
航空券が激安なら、飛行機をおすすめしますが、電車と飛行機の値段が同じぐらいなら、電車を検討しても良いでしょう。駅からすぐ、街に出れるのが魅力ですし、車窓からの眺めを楽しむのも悪くありません。
バスで「アストゥリアス」へ
マドリードからOviedoまでのバス代は、33ユーロです。
体への負担と旅行時間を考えると、飛行機と電車に比べて、バスは利用の魅力にかけます。
すでに、サンセバスチャンやサンタンデールなど、北スペインを旅行中の移動手段としては、飛行機や電車利用が難しいので、バス利用の検討が有効です。
ただし、マドリードや、それ以外の都市からの移動の場合は、移動時間が非常に長くなるので、交通手段の検討から外して良いでしょう。
移動時間だけではなく、時期によっては、飛行機と電車のチケットが33ユーロ以下で購入できることがあるので、さらに利用価値が下がります。
唯一の利点は、バスの値段は、飛行機と電車に比べて、安定しているので計画が立てやすい点です。
「ALSA」は、スペイン各地を繋いでいる大手長距離バス会社です。その他にも、ローカルバス会社などもありますが、長距離バス移動は、ALSAで検索するのがおすすめです。日本語はありませんが、サイトは英語を選択できます。
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アストゥリアス内の移動
車(レンタカー)がおすすめ
アストゥリアス内の移動は車、もしくはレンタカーがおすすめです。
好きな場所に、好きな時間に到着できる車での移動が一番、便利です。小さなビーチや、美しい村など、公共交通機関で行くのが難しい場所へも訪れることができるのが魅力です。
バルセロナやマドリードのような都市とは違い、車の数は少なく、道幅も広いので、山間部以外の街は運転がしやすいです。
山間部は、山を超えるような場合は、やや道幅が狭くなっています。村と村をつなぐ道などは、それなりの広さがあり、車も少ないので、難なく運転できるはずです。
スペイン運転の注意点
駐車は、日本では少ない縦列駐車が多いので、縦列駐車に自信がない方は、少し、練習しておくと良いかもしれません。
日本よりも、交通ルールを守らないドライバーが多いです。特に、田舎での運転は、ウィンカーを出さない、停止ラインで止まらないドライバーが非常に多いです。
ウィンカーを出さずにいきなり減速して右折したり、こちらに優先権がありにもかかわらず、停止せずに運転を続けるドライバーなどがいます。
あなたの運転に非がないものの、危険運転をするドライバーに巻き込まれないように気をつけてください。
マニュアル車が標準
国際免許証は、免許書センターなどで1日で交付可能です。オートマ限定免許の場合も、海外ではマニュアル車が運転できるようです。
ヨーロッパの車は、マニュアル車が標準です。レンタカーを借りる時は、オートマを指定しないと、マニュアル車になるので注意してください。
オートマ車の在庫は少ないので、早めに予約をしていた方が良いです。値段は、マニュアル車のレンタルよりも、少し割高になります。
公共交通機関も充実
他のスペインの地域に比べて、アストゥリアスは公共交通機関が充実しています。
スペインでの車の運転に自信がない場合は、バスや電車などの公共交通機関の利用で、十分にアストゥリアス旅行を楽しむことができます。
ただし、田舎へ向かう公共交通機関は本数が少ないので、旅行のプランニングには注意が必要です。あまり1日にたくさんの場所を訪れるプランよりは、少ない場所に長く滞在するスタイルの方が良いでしょう。
公共の交通機関を利用したアストゥリアス旅行の場合は「オビエド(Oviedo)」と「ヒホン(Gijón)」のアストゥリアス2大都市を拠点とし、小さな村やビーチを日帰りで訪れるのがおすすめです。
アストゥリアスの都市は「オビエド」ですが、ホテル滞在するなら、私のおすすめは「ヒホン」です。ヒホンは海沿いの街でもあるので、ホテルから歩いてビーチにも行くことができ、より開放的な雰囲気の街です。海沿いの美しい村や、他のビーチへのアクセスも良いです。
アストゥリアスを訪れるなら「Covadonga(コバドンガ)」は外せない観光地です。オビエドやヒホンから日帰りで行くこともできますが、時間に余裕があるならコバドンガから車で10分の「Cangas de Onis(カンガス・デ・オニス)」街での宿泊もおすすめです。
カンガス・デ・オニス周辺は、山間部らしい雰囲気で、オビエドやヒホン、海岸沿いの街とは違った雰囲気です。近くには、カヌーや乗馬などのアウトドアアクティヴィティも盛んです。
旅行におすすめ「ブック放題」
旅行中のホテルでの時間、もしくはカフェでの休憩時間に、雑誌や本があると時間の充実度が上がりますよね。アストゥリアスの緑の大自然の中谷、美しいビーチでも、雑誌や本は大活躍しそうです。
そこで、スマホ・タブレット、PCで利用できる、本の読み放題サービス利用がおすすめです。
様々なサービスがありますが、旅行好きな方に、絶対おすすめしたいのが「【ブック放題】
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スペインは、日本よりも遥かにwifiスポットが充実しています。ホテルはもちろん、多くのレストランやカフェ、ショッピングモール、長距離電車やバスで無料wifiを提供しています。無料wifi探しには苦労しないでしょう。
本やガイドブックを持ち歩くことがないので、空いたスペースは、スペインのお土産でスーツケースを埋められますね!
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まとめ
スペインをツアーではなく、自由旅行で考えている方、南部ではなく北スペインがぜひオススメです!
スペイン人に、アストゥリアスに言ったというと、スペイン人にさえ羨ましがられはず。
フラメンコや闘牛など、一般的なスペインのイメージ(こちらは観光向きで本当のスペインとは言い難い)とは異なる、本当のスペインを発見できるのが北スペインの旅です。
スペインは、日本と異なり、全国が電車で繋がっていることがないのですが、幸いアストゥリアスは電車で繋がっています。
私は、スペインに住んでいるので自家用車でアストゥリアスに向かいましたが、電車での旅行もかなり気になるところです。
車中、景色を楽しむだけではなく、本やダウンロードしておいた映画なども見れるのが良いですね。
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