流産・死産の悲しみが癒えない・・・。涙にくれる日に読むべき6冊(2023年更新)

流産、悲しい、おすすめ本

第二子不育症である私は、第一子出産後、4回の早期流産を繰り返しています。

流産の度に、不育症への不安の他、流産をどのように心で処理したら良いか、戸惑ってしまいました。

 

「流産するのに、なぜ神様は、私を妊娠させたのか?」

「お空に帰った赤ちゃんの魂は、どこに?」

「早期流産でも、私はママなのか?」

 

心の中の疑問や、やるせなさは止まりません。

 

「流産することなく、妊娠から問題なく出産する人がほとんどなのに、なぜ私は、1回だけではなく、4回も流産するの??」

「流産する妊娠なら、最初から妊娠しない方が、気持ちが楽なのに。」

 

流産の理由を、不育症の原因だけではなく、スピリチャル的な意味にも求めもしました。同じように流産をされた方のブログに、気持ちの克服の仕方、心の拠り所のアイデアを探し求めました。流産関係のお勧めの本などを読み漁り、心の拠り所を探し続けました。

ここでは、私が励まされた、心の拠り所となった本を「赤ちゃんの魂の存在(スピリチャル視点)」「絵本」「流産・死産の経験者による体験記」の3つに分けて紹介します。

赤ちゃんの魂の存在(スピリチャルな結びつき)

赤ちゃんが天使であることを感じさせてくれる「ママ、さようなら。ありがと」

胎内記憶で有名な、池上明さんの本『ママ、さよなら。ありがとう』です。私は、第一子出産前に、池上明さんの胎内記憶に関する本『ママのおなかをえらんできたよ。』を読んだことがあります。

「赤ちゃんは、お空から見ていて、ママのお腹を選んでくれる」

偶然ではなく、赤ちゃんの意思でママを選んでくれた。妊娠をとても神秘的、そして温かく感じさせてくれた本でした。そして流産後、初めて「ママ、さようなら。ありがと」を手にしました。

この本は、流産や死産で赤ちゃんをお空に返した方向けに書かれている本です。大きな文字で、書体も優しく、1時間ほどぐらいでさっと読める内容です。

私の場合は、4回の流産が、全て初期流産です。

私は流産の度に「初期流産でも、赤ちゃんの魂自体が存在しているのか?」そんな疑問を抱いていました。

この本を読んだ後には、どんなに短い命でも、お腹に宿った赤ちゃんが魂ある存在と思えます。そして、次の妊娠に、同じ魂の子が戻ってくるのかと、期待を抱かずにはいられません。

本を読んでいる間は、流産した赤ちゃんへの愛しさが増し、涙が止まりません。

少しでも私のお腹に宿ってくれた赤ちゃんに思いを馳せ「ありがとう」と言いたくなります

 

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参考池上明先生の胎内記憶を元に「「流産」について、スピリチャルな視点で考えてみた」にて、流産を胎内記憶風に考えてみました。

思わず感情移入。涙が溢れ、傷ついた心を癒す「ごめんね、ありがとう。」

 

優しい文章と絵で、流産や死産で傷ついた心を、優しく癒してくれる一冊が「ごめんね、ありがとう。 (産まれることができなかった赤ちゃんから届いたメッセージ)」。

何度も読みたい、バイブル的な一冊。子供の視点から、胎内記憶を元に書かれています。

流産や死産した赤ちゃんだけではなく、自分がこの世に生まれてきたこと自体が、神秘的な存在に感じさせてくれます。

流産や死産を経験した天使ママだけではなく、これから子供を迎えるプレママや、迎えたママ達にも読んでもらいたい一冊。子供に対する愛おしさも増します。

「感情移入してしまう」「自分の経験と照らし合わせてしまう」という声も多く、そのプロセスで、この本に癒される方の感想を多く見つけました。

流産や死産で、自分を責めることはありません。ネガティブな気持ちを抱えている方も、自分を癒し、許してあげることができる一冊です。

絵本で優しく癒される

ちいさな天使のものがたり

「長崎の薬局で働きながら、上司(満行さん)と共に子宝カウンセラーとして不妊に悩む女性のサポートなどもしている著者が、流産の悲しみを抱える知り合いの女性のために書いた物語。紙に印刷し店頭に並べていたが、口コミで評判が伝わり、2016年12月、自費出版として500部刊行した。やがてSNSなどを中心に広がり、地元の新聞やテレビ番組などでも取り上げられたことにより注文が殺到。1月中に完売。2月に再度500部重版。東洋館出版社から改訂新版として、全国販売されることとなった。 」(Amazon紹介文より引用)

上記の紹介文の通り、私もどこかの雑誌か新聞で読んだのがきっかけで、この本の存在を知りました。

優しい文と絵で、テキストは少なめですが、それだけにストレートに心に刺さりました。

涙なくしては読めませんでした。悲しんでばかりいてはならない。少しの間でもお腹に宿ってくれたことへの感謝。そして、天国の赤ちゃんに自慢してもらえるママになれるようにと前向きな気持ちなろうという努力ができるようになりました。

優しいポエムに癒される「天国郵便局より」

 

天国郵便局より おとうさん、おかあさんへ』は、産科医の鮫島浩二先生による本です。

この本は、流産、死産、誕生死の悲しみに寄り添う詩の絵本です。詩に沿って、優しい絵と共に書かれている本です。

長文になりますが、下記、詩の1つです。

赤字部分は、特に私の心に響いた一文です。

 

天国郵便局より

 

おとうさん、おかあさんへ

おとうさん おかあさん
辛い思いをさせてごめんなさい。

天国を出発する前、神様から
「お父さんたちと一緒にいる時間は短いですよ。それでも行きますか?」
と聞かれたとき、本当にショックで、悩みました。

しかし、あなたたちが仲睦まじく結び合っている姿を見て、地上に降りる決心をしました。

たとえあなたたちに悲しい思いをさせても、
たとえ一緒にいる時間は短くても、
あなたたちの子どもに数えられたかったからです。

そして私の夢はかなえられました。

おかあさん、わたしは確かにあなたの胎から生まれましたよね?

おとうさん、わたしは確かにあなたの血を受け継いでいますよね?

わたしは永遠にあなたたちの子どもです。
そのことをわたしは誇りに思います。

いまわたしは、あなたたちと共に過ごした、短いけれども楽しかった日々に思いを馳せ、
わたしに続き、あなたたちの家族になりたいという兄弟たちに
あなたたちのことを自慢する日々です。

わたしは親戚のみんなと一緒に元気にしていますので、
もうこれ以上悲しまないでください。

そして心から
「わたしの選びは正しかった」
と言わせてください。

泣きたくなったとき
空を見上げてみてください。
わたしたちの姿が見えますよね。

ゆっくり体調を整え、まだかなあ?と愚痴っている兄弟たちを迎えに来てください。

わたしは永遠にあなたたちの子どもです。
そのことを私は誇りに思っています。

 

天国を出発する前、神様から
「お父さんたちと一緒にいる時間は短いですよ。それでも行きますか?」
と聞かれたとき、本当にショックで、悩みました。

 

私は、この一説が心に刺さり、泣いてしまいました。

そして、今、このブログを書いている今も、涙が止まりません。

 

「赤ちゃんは、短い命と知っていても、勇敢に、この世界に来てくれたんだよね。」

「ほんの僅かな時間でも良いから、ママと一緒に過ごしたかったのだよね。」

 

ママを選んでくれて、ありがとう。

そんな言葉が言える、一冊です。

 

詩自体は、検索すれば、かなりの数で出てきます。

ただ、優しい本のイラストと共に、手元に置いておきたい一冊です。

流産の辛さや不安、悲しみは、波のように繰り返しやってきます

ふっと辛さを感じた時に、すぐに手に取り、自分の心を癒してくれる一冊になるでしょう。

 

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流産・死産の経験者による体験記・実録

天使パパとママの実録集「誕生死」

 

先に紹介した2冊は「赤ちゃんがママを選んでくれた系」の本でしたが、「誕生死」は、種が異なります。

「流産死産新生児死で子をなくした親の会」が発行している、11家族が実名で語る実話集が、『誕生死』です。

流産、死産、新生児死を経験した家族の方による、リアルな声です。

私の初期流産ですら、辛い経験ですが、お腹で育てた期間が長いほど、その辛さを想像すると、心がギュッと締め付けられます。

 

時に、池上明先生の本や、前述の詩のように、優しい言葉に慰められる必要がありますが、同じ境遇だからこそ、分かり合えるリアルな声に慰められることがあります

流産や死産について、とことん語り合える機会や友人などは少なく、このように、同じ悩みや辛さに同感できると、心の行き場のなさを埋めてくれます

私は、流産後の気持ちを上手く言葉に置き換えることができなかったのですが、この実話集でのリアルな体験談は、私の気持ちを言葉に乗せて代弁してくれるようでした。

気持ちを言葉に置き換えると、ムズムズ、グズグズしていた気持ちの理由が明確になり、気持ちを処理しやすくなりました。

 

SNSの妊娠報告や出産報告では、何もかもが順調で、問題もなく幸せに見えます。

見えないところで、悲しい出産や流産もたくさんある事を、私自身が流産を通じて身をもって知りました

 

アマゾンのレビューにも書かれていましたが、「喜びの共有」だけではなく「悲しみの共有」は、とても貴重であり、大切な共有だと思います。

同じ流産や、誕生死の経験者でないと、わからない気持ちが、たくさんあります。

 

流産後、私は無理して、前向きになれる方法を探していました。

悲しい、そして不安な気持ちに蓋をしようとしていました。

 

本『誕生死』は、私が1人ぼっちでない事を気がつかせてくます。そして「悲しい気持ちを無理して否定することはないと」ことを、この本が教えてくれました

 

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ともに生きる―たとえ産声をあげなくとも

流産・死産を経験した11人の手記と4人の医療従事者のコメントでつづる、親の思いとケアのあり方を示した1冊。

上記で紹介した『誕生死』と同様に、経験者の手記となり、経験者のリアルな声だからこそ、同じ体験者としての共感となぐさめがあります。

深い悲しみ、いつか我が子を抱く日が来るのかという出口の見えない不安。流産・死産の経験者なら、だれもが感じことと思います。

経験者の声に「辛かったのは私だけではない」と思え、経験者からの優しい言葉に心が慰められました。

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最後に伝えたいこと

流産などの誕生死を、悲しむ気持ちは、続くでしょう。

それでも、上記に紹介した本は、慰め、拠り所になることと思います。

普通の妊娠・出産報告に、素直に喜べない、ひねくれた私ですが、流産、死産を経験された方が、また赤ちゃんに恵まれた体験談を聞くのが私は、一番嬉しいです。それは、私に希望を与えてくれます。

 

みなさんに、赤ちゃんが授かりますように。

天国も赤ちゃんは、いつもママの側にいて、応援していますよ。

 

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